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尽きないですなあ…。サブーやグラジを世に出し、
シーク、シン、テリーなども新たな花を咲かせた舞台がFMWでした。
駒沢のFMW1周年記念大会、観に行きましたよ。当時、私は浪人生。
今思えば、余りある若さやパワーの発散のしどころもわからず、
悶々とした日々を過ごしていた頃ですね。当時はそういう認識はなかったけど。
セミ前の試合で、サンボ浅子がベリチェフに出した、エプロンから場外への一本背負い
→エプロンからトペコンヒーロ→リングに戻ったベリチェフにミサイルキック、
の一連の流れは、今も強く印象に残っているほど、見事なムーブでした。
その直後に、何かの固め技でギブアップして、5分ほどで負けちゃったけど。
あと、ミドルカードで、ジミーバックランドが上田勝次にサソリ固めで勝ち、
AWAライトヘビーを奪回して、観客の大声援を受け、ヒーローになってました。
FMWについては、確かに「あの胡散臭さがたまらなく好きだった」のは事実でして、
当時のマスコミによる「おもちゃ箱をひっくり返したようなプロレス団体」という表現が、
いい意味で、これ以上のハマリフレーズはないという感じでしたが、
あの頃のFMWフリークの客の思い入れと盛り上がりは、
「メジャー」エンターテイメントそのものだったと思います。
今、某老舗団体が、毎年恒例の三賀日明け、首都圏の屋根付球場で興行しても、
あの頃のFMWで感じられた観客による熱気は、微塵もないですからね…。
以前プロレスが好きだった同僚が、たまたま、テレビをつけたら、
小橋の復帰戦をやってたらしいんです。それで、凄いたくさんの客が入ってて、
「プロレスは、今もあんなに客が入っているなんて、凄い人気なんだな」
と言ってましたが…。アレは世に言う「小橋復帰特需」ですから。
仕事の休みを取ってでも興行に行きたい、と思わせてくれるようなショーを、
待ち望んではいるんですけどね。なんだか、「あの頃」に比べて、
選手も、ファンも、団体も、マスコミも、元気がなくなってしまった、
という感じで…。仮に今、プロレス界にテコンドー軍のオヤジみたいな存在がいても、
マスコミにもファンにも、注目されることはないでしょうね…。
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